「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」(プレビュー)

 「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」の第一章を掲載しています。

 

Amazonキンドルストアで販売中の電子書籍「Kindle出版で週末作家になる」を2014年6月に、追記修正・改稿して改訂版を出しました。

KDPセレクト解除により、掲載可能になりましたので、第一章を試し読み版として掲載します。

二章以降につきましては、Amazonキンドルストア・note上でご購入いただけます。お読みいただいて続きが気になりましたら、ぜひよろしくお願いします。

 


 

 

「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」-1 

 

悩んで様子見するより、まずはKindleで本を売る

 

 黒船、Kindleが出版界にやってきて、はや数ヶ月。

 

「誰でも、お金をかけずに世界最大の電子書籍市場であるAmazon Kindle Storeへ出版できる!」

 ……と、あわよくばベストセラーの夢を抱きつつ、好奇心の強い御仁が続々とKindleで個人出版を果たしている。

 黎明期とあって、「こんなんでいーのか」と思うくらいページ量の少ない本や、誤字脱字だらけで「あのねー」状態の本やら、情報商材系のあやしー営利目的本だのが出現している。たいてい、営利目的の本には読む人が読めばわかるサクラレビューが花盛りで、ああ、そういう本なのね、とわかる。

 かく言う私も、「黒船襲来」以降、かなりワクワクしながら状況を見守っていた。Kindle出版というフロンティアの開拓者たちが試行錯誤する様をロムって、自分は過ちを犯さないようにと、じっと様子見をしていたのである。あなたが保守的な性格なら、おそらく私のように機を窺いながらKindle作家たちの動向をチェックしているのではないか。

 だが、そろそろ初期のKindle市場におけるノウハウは蓄積されてきたと、私は感じる。Epubで作成するノウハウ、KDPでアップする手順、米国への税金の届出、ロイヤリティの受取などについては、もうお腹いっぱい、というほどKindleストアに並んでいる。

 この本を読んでくれるような方は、「そんなもん、ググればすぐわかるわ」という情強なお方だと予想するので、ほどほどにしか触れない。そこら辺の知識はわかっている上で、「ちょっと確認したいところ」だけ挙げていく。

 そして本書の読者として想定しているのは、OLやサラリーマンなど、本業をもちながら「本を自分で書いて出したい」という思いを持つ方たちである。

 著述業というのは一般的に儲からないもの。村上春樹さんや東野圭吾さんみたいな、出せば名前だけで売れるようなベストセラー作家は別格で、その他大勢作家は兼業でもしなくては収入もままならない。

 十代の若くてキラキラした大学生なら「オレが書けばベストセラー」という夢を本気で思い描けるが、社会で揉まれ続けたハートの持ち主は、もう少し現実を知っている。

 そこで、何の知名度も後ろ盾もない一般人にとってもっとも安全パイな作家への道のりは、サラリーマン作家である。生活の糧は本業から得ながら、週末に書きたいことを書きためる。そして、Kindleで出版する。これを繰り返す。ただ、それだけのこと。それだけで、「週末作家」のできあがりだ。

 

 こう書くと実に単純で誰にもできそうだが、真面目に社会生活を送っている人ほど根性が必要になる。実家暮らしでさほど収入が必要ない人であれば、ぬるい仕事をしているかもしれない。それなら書く時間の確保は比較的容易だろう。

 だが、一人で何とか食っていけるだけの給料を得るには、フルタイムの仕事が必要だ。たいていの場合、時間を切り売りしながら、体力と気力を職場で根こそぎ奪われる。ブラック企業勤めなら、さらにハードルは高くなる。クタクタで、週末には何も考えず朝から夜まで寝ていたい時でも、布団からモゾモゾと這い出して書かなければならない。場合によっては上司にパワハラされたり、同僚にモラハラされたりもする。どんな状況でもモチベーションを維持しながら書き続けるのは、根性がいる。私も経験がある。

 サラリーマンにとっては、週末は何よりも貴重な資産だ。溜まっているDVDを観たり、ゴロゴロしながら漫画を読みたくなる。3DSでモンハンをやったり、ぶつ森の世界に逃げたくなることだってある。
 
 しかし、それでも書きたいものを、ストイックに書き続ける。職場での葛藤すら、作品のネタにしてしまうようになれれば、一人前だ。あなたの中には、自分でも知らず知らずのうちに面白いエピソードや、何かを見て感じたことが積もり、「ネタの宝庫」が埋まっている。

 <もう少し様子見しながら、いつかKindleで本を出すんだ……>
 
 もし、あなたが今こう思っているのなら、私はあえて言おう。

「機は、熟した」

 まさしく、今が週末作家としてスタートするのにベストのタイミングだ。本を出そうか、出すまいか、悩んでいるよりも、まずはKindleで本を売る。それが先決だ。

 必要なのは、あなたの手間暇労力、やる気と根性だ。なに、お金はかからない。せいぜいEpub化するためのソフト代程度か、その気になれば本当に0円で出版できる。いい時代になったものである。

 なお、「儲からない」とは言ったが、宝くじくらいの確率でベストセラー作家になれる人は必ず出現する。週末作家として本を出版し続ければ、たとえ数パーセントでも、あなたにもそのチャンスはある。

 そして、「Kindleベストセラー作家」の出現が、既得権益でがんじがらめになっている出版界を変えてくれる予感がある。私はこれに非常に期待している。

 ぜひとも、多くの週末作家たちが「黒船」Kindle号に乗って、出版界のどてっぱらをぶち抜いてほしい。古くて動かせなかった何かが、きっと動くはずである。
 
  

とにかく「楽に」出版する道を探す 

 

 Kindleストアに並んでいる電子出版関連の本のノウハウを見ると、Googleドキュメントからの書き出し(後日、iOSレイアウト崩れや文字化け問題が見つかった)や、Sigilでの作成、青空文庫のツールでEpub化した後にHTMLを編集して拡張子に変えるなど、パソコンに弱い人間にとっては不安を感じる手順が並んでいる。

 じっくり時間をかければ、もちろんそれなりにうまくやれるだろうが、作者が時間をかけるべきなのは作品そのものであって、出版そのものに多大な労力と時間をかけるのは本末転倒であると私は考えた。

 いずれ、KDP市場が成熟してくれば、数クリックで綺麗にKindle本が作成できる系のソフトも出現してくるだろう。そこで、現時点でとにかく「楽に」出版する道を探すことにした。その代わり、デザイン性やカスタマイズ度について、ある程度はあきらめる。

 1. CSSとか難しい知識ゼロでもあっさり作れること
 2. 速攻でKindleストアで売れる形式で書き出せること
 3. 該当ツールで出版したユーザーからの問題報告がないこと
 4. あまりお金がかからないこと

 

 以上の条件をクリアするサービスと探すと、現時点(2013年3月)では以下のようになった。

ライブドアブログのEPUB書き出し機能

 ブログ感覚でサクサク作れるインターフェイスと、嬉しい縦書きレイアウト機能が実装されている。このサービスで作成されたKindle本「ライブドアキャプテンブログ」を読んだが、非常に綺麗だった。問題が発見された場合の対応もスピーディなため、安心感がある。

 有料会員向けのサービスのため、PRO版への申し込みが必要である。プラン比較表を見ると月額315円になっているので、「やっす!」と一瞬喜ぶが、カード払い以外は6ヶ月以上の継続利用の縛りがあるので注意が必要である。とは言え、どちらにしても微々たるものである。

パブーの外部ストア機能

 こちらも「無料で電子出版!」をコンセプトに始まった電子書籍プラットフォームであるが、集客力という点においてはじつに頼りないサービスだ。しかも、未だに縦書きに対応していない。日本市場で本を売るにあたり、縦書きできないというのは大きなマイナス点である。ビジネスやエンタメ本なら横書きでもかろうじて違和感はないが、小説はアウト、という感覚がある。

 パブーストアに並んでいる本も、「いかにも素人くさい」本が多く、これでは売れないだろうな……という雰囲気が漂っているのでアウトオブ眼中であった。

 しかし、2013年度から急にやる気を出したのか「外部ストア機能」にて、パブーで出版した本をKindleストアと楽天koboで簡単に販売できるようになった。外部ストア連携先も増やすと告知しているので、複数のチャンネルで販売したい人にとっては便利なサービスだ。一太郎ともタイアップし、ひょっとしたら近いうちに縦書きができるようになる可能性もある。プロ版の登録が必要で、月額500円である。ランニングコストとしてはまあまあ、といったところ。

(2014年7月、追記修正)

 残念ながらパブーではまだ縦書きに未対応。対応の兆しもない。外部ストア機能は、Kindleストアと楽天kobo以外のストアにも対応予定のような告知もあったが、そちらもいつ実装されるか不明。あと痛いのがKindleストアへの配信に一ヶ月程度かかるとのこと。気軽に修正もできない状況。しかも、販売料率が35%から30%に引き下げられている。

 パブーの最大の魅力としては、米国の税金免除手続きと海外送金手数料にまつわるアレコレを回避できるという点である。免除手続きくらいの面倒は構わないが、薄利多売で1冊当たりの印税がせいぜい数十円程度なのに、海外送金手数料で3,000円前後も持っていかれてはやってられない。Amazon様にはお世話になるから文句を言いたくないが、なんとかしてほしいものである。

 難点があるとすれば、外部ストアへ登録できるのが10冊まで、ということ。ガンガン出していきたい週末作家にとってはネックとなるかもしれない。

「できるだけ面倒を避けて、とりあえずKindleで本を出したい。横書きでもいーや」という方には向いている。

 縦書きにこだわり、何十冊も出版しようと計画している人なら、前述のライブドアブログの方がいいだろう。
 

 なお、改訂版の補足として、「BCCKS(ブックス)」が最近サービスを充実させてきたので、ご紹介したい。

BCCKS(ブックス)電子書籍をつくる 

 書籍フォーマットを使えば、テキストを流し込むだけで、あっという間に美しい電子書籍ができる。一年前は、「綺麗な本を作れるし、悪くないんだけど、販売力がねえ」という状態だった。だが、パブーの外部ストア機能をさらに強化したようなサービス「ストア配本サービス」が実装され、一気に生まれ変わったような印象。

 BCCKS以外に、9つのストアで配信が可能だ。

・楽天イーブックストア

・iBooks Store

・紀伊國屋書店 Kinoppy

・BookLive!

・BOOK☆WALKER

・eBookJapan

・Sony Reader Store

・KDDI ブックパス

・Kindleストア

 各ストアの審査などにより、配信期間は変わるが、概ね1〜2週間程度。複数ストアに一挙に配信できるのだから、手間いらず。ただし、配本の都度、1枚108円のチケットを5枚購入する必要がある。データの更新や配信停止にもチケットが必要となる。複数ストアで展開したい個人作家にとっては、強い味方になってくれそうだ。

 

35%と70%のロイヤリティは結局、どっちが得? 

 

 Kindle作家にとって、悩ましいのが35%と70%のロイヤリティ問題である。無論、印税は少しでも多い方がうれしいに決まっている。
 だがしかし。電子書籍市場においてすでに100円以上のものは、簡単に売れない流れとなっている。250円以上の値付けをした作家は、しばらくすると人知れず値段を99円に落とす。
 なお、「99円にすべきか、100円にすべきか」という論争もあるが、購買心理的にはやはり99円の方がいいらしい。豆知識。
 
 そして、現在の規約では70%のロイヤリティを得るためには、250円以上の値付けをしなければならない。99円販売をしたい作家にとっては是非もなく、35%を選択するしかない。

 とは言え、実際問題として70%のロイヤリティには、いろいろと縛りも多い。KDPセレクトに登録しなくてはならないし、他媒体で販売もできなくなる。本の中身も10%程度しか公開できないから、大々的な宣伝セールもしづらいだろう。また、通信費もこちら側の負担になるので、コミック系などファイルが重くなりがちな本を出版する方は、35%の方が下手をすると得になるケースすらある。
 
 出版社の印税よりはるかにいいとは言うものの、1冊あたりの利益が35円では、1万部売ってようやく35万円。
「1000円の本を売って、70%のロイヤリティだと1000冊でも70万円! わぉ!」といった粗利計算をしている方も見かけるが、市場は予想よりも厳しい。

 断言できるが、普通の人が1000円の本を売って1000冊も売れない。無名の著者の電子書籍には、せいぜい100円以下の価値しかないということである。

 250円以上で売れる可能性があるのは、ブログやソーシャルメディアで、ある程度の見込み客を確保している場合や、実用書関連で圧倒的な知識やノウハウを披露できるケースであろう。あとは、たまたま時流に乗ったテーマで販売して話題になるか……というところだ。

 もちろん、「売上はどうでもいい。思い入れのあるこの作品を99円だなんてとんでもない。自分は300円でいく」というのも正直、アリである。顧客のニーズに合わせ過ぎると、自分で自分の首を締めることになる。我が道を行く系の方の存在も、必要なのである。

 シリーズものを長期的に販売する作家さんであれば、1巻、2巻は閑古鳥でも3巻目からいきなりブレイクすることもある。作品のファンになってくれる読者さんが出現すれば、既刊も一気に売れるはずだ。私自身、「いいな」という作家さんの作品に巡り合ったら、既刊を大人買いするタイプである。あなたの文章を気に入ってくれる読者がついてくれるまで、辛抱強く書き続けること。それが結局、売上にもつながっていく。

 仮に、70%のロイヤリティで250円で販売したとしても、1冊あたりの売上は175円。そこから通信費1MB1円で、文字だけの本なら5MBを超えることはないだろう。通信費を差し引いたキリのいいところで170円程度とする。

狸の皮算用計算をすると……

○70%のロイヤリティ 250円で販売

500部売れた場合= 印税 85,000円
1000部売れた場合= 印税 170,000円

○35%のロイヤリティ 99円で販売

500部売れた場合= 印税 17,500円
1000部売れた場合= 印税 35,000円

 同じ販売部数でも、涙が出てくるほど差がある。ここからさらに所得税と復興税で10.21%の源泉徴収を納付して、まさに雀の涙である。70%で売れるものなら、70%で売りたいものだ。だが、250円で販売部数を伸ばす宣伝力がない人は、やはり100円以下で売るべきである。

 売り続けて知名度が上がり、既刊の評判が良ければ250円販売の道も開かれるであろう。出版社が現在とっている販売戦略のように、1巻をお試し価格99円で販売して次巻以降は400円で、というのもいい。

 だがしかし。消費者の目線は常に厳しいものである。値段が前の倍以上となれば、レビューも辛くなることは覚悟しておこう。

(改訂版補足)本シリーズでは、続編を250円で販売している。本書をお買い求めいただいたとみられる読者の4〜5割が購入していただいた。シリーズもので、「この作者の本なら安心」というイメージを持ってもらえれば、250円でも、売れます。

 なお、超ニッチ狙いの実用書「人間嫌いの理由~自称・コミュ障とぼっちが自分を理解するためのリスト50」を500円で販売したところ、これが私の一番のヒット作に。一体、何が売れるか、わかりません。 

 35%と70%のロイヤリティで、どちらが得なのか考えるうえで、長く続けていると「KDPセレクトの独占契約」がネックになってます。複数ストアで売りたい誘惑があるため。

 私の場合は、高い本ほど70%の恩恵を受けるため、250円以上の本はKDPセレクトを登録し続けて70%をキープしています。販売状況により、売れなくなってきたら独占契約をやめて、複数ストアへ目を向ける時です。

 逆に、250円以下でもともと35%のロイヤリティの本は、さっさとKDPセレクトを解除して他ストアやPRできるネット媒体へ掲載するといいでしょう。どちらが得か、という問題は『独占を維持するか、複数ストアへ行くか』になってくると思います。

 

 

海外送金手数料の謎。この本が売れたら続編で書くので、ちょっと待っててね

 

 Kindleで本を売ろうとする場合、印税の受け取りにバカ高い海外送金手数料がかかると聞いてたいていの人は怯む。
 印税の支払いは1,000円を超えると自動的に支払いとなるため、Amazonに支払手続きの繰越し処理を依頼しておかないとエライことになる。

 報酬が1,000円で、海外送金手数料が3,000円前後取られると「アンタ、そりゃやってられんわ」と言いたくなる。いっそ、Amazonギフト券でもいいから、手数料が発生しない受け取り方法がほしい。Amazon様に「あのう、海外送金手数料高すぎて、印税スッカラカンなんスけど。なんとかならないっスかね?」と、何かのついでにさりげなくお伝えしようと思う。

 十万単位で印税振込みが発生するなら、必要経費と割り切ることもできるが、なにしろ1000部売るのも大変な世界である。とりあえずできる最善の処置は、一定の金額になるまで支払いを停止処理しておくくらいであろう。

 なお、30%の税金について、支払停止処理をしておけば回避できるかが気になったので、KDPサポートに問い合わせたところ、

「W-8の手続きが済み、受領の知らせをお送りしてから、支払いを再開すれば、税金は回避されます(支払いを停止していればの場合です)」

 と、このような返答があった(原文ママ)ので、もし税金回避手続き関係で手間取っている場合は、とりあえず停止処理をしておけば安心である。
 また、受け取り口座の銀行についても、シティバンクなら手数料はかからないとか、新生銀行がいい、と情報が錯綜している。

 個人的には楽天銀行で受け取りたかったが、楽天銀行FAQでは海外からの送金を受け取ることができません、という回答があったので、おそらく無理だろう。(だがKDP設定画面ではなぜか楽天銀行も選択できるようになっているので、注意が必要である)

 シティバンクは50万以上の残高がないと口座維持手数料2,100円が発生する。(維持手数料のかからないeセービング口座は、すでに新規開設の受付を終了している)「貯金のないビンボー人には、用はないけんね。シッシ」というお高い雰囲気が漂っていて、なんだか口座を作りたくないのである。

 新生銀行は、その点優しい。新生銀行だって金持ちの方が好きだろうが、最低ランクのカスタマーにも維持手数料がどうのと言わないし、おまけに振込手数料を月一回無料にしてくれる。大昔、ヤフオクで物を買った時には大変世話になった。ほかにいい受取方法が出てくるまでは、新生銀行一択だ。ユーザーフレンドリーな銀行を贔屓にするべきである。
 
 今回、KDPで本書を出版するにあたり、受取口座は新生銀行に設定した。本が売れれば一体いくら海外送金手数料がかかるのかがわかる。売れなかったら、永遠に謎である。謎を解き明かすためにも、私のモチベーションのためにも、ぜひとも本書が売れてほしい。

 この本がそこそこ売れてくれれば、次回は続編「Kindle出版で週末作家2」でそこら辺を書いてみたい。
 だが、1部も売れなかった、という結果予想ももちろんある。
 Amazonレビュアーさんに「続編イラネ」と言われてしまう悪寒もある。
 そこは蓋を開けてみなければわからないが、やってみないことには何も進まない。

「この本が売れたら続編で書くので、ちょっと待っててね」

(改訂版補足)筆者は新生銀行を利用し、送金手数料が発生していないのを確認している。なお、支払停止処理については、あまりに利用する人が多かったのか、途中で強制解除されてしまうようになった模様。

 

食っていける稼ぎは得られるのか。それとも小遣い程度の売上か。 

 

 サラリーマン作家としてKDP本を出すのであれば、売上がなくても別に生活には困らない。KDP自体は紙の書籍とは違って出版コストもなく、ノーリスクでできるので、売れた分だけ報酬になる。

 実力があって、人気本を何冊も出版すれば食っていける稼ぎが得られる可能性だってある。しかし、それはあくまで可能性の話だ。実際は小遣い程度の売上がいいところかもしれない。

 悲観的な観測をしている私だが、内心はじつは違う。いくつになってもピーターパンだ。あなたも、自分の本を出すからには、作品に対してそれなり以上の自信があるはずだ。こんなところで謙遜をしなくてもいい。作品は、自分がいいと思って作っているのだから当然のことだ。

 この本も、「1年間で5000部くらい、売れたらいいなあ」と妄想している。売ってみたら5部も売れないかもしれない。もしも5000部売れたら、印税は175,000円である。そこから源泉徴収を引くと157,132円だ。つまり、1冊あたり年間約15万円の利益である。
 
 人によって毎月の生活費は異なるが、独身の場合、月20万円あれば家賃、保険料、食費、電気水道代、税金、その他を支払っても余裕のある暮らしができるだろう。私の場合は普段あまりお金を使わないが、それでもなんだかんだで月15万円はないと今の生活を維持できない。となると、年間180万円の生活費は必須だ。

 狸の皮算用計算で1冊あたり15万円の利益を出せるとすると、単純に年間12冊出版すれば食っていける稼ぎが得られるということになる。だが、予想どおり売れれば、の話で現実とはままならないものである。5部しか売れなかった場合は、印税175円の、源泉徴収引き157円の手取りだ。回転寿司でサーモンの握りが一皿食べられるかなー、という金額だ。

 ストリートミュージシャンでも数万円は稼げるという話だが、お客様一人あたりのおひねりは100円~500円程度だろうか。(たまに酔っ払ったおやっさんがポンと万札をくれるようだが)KDP市場も、似たような環境で動いていく可能性を感じる。
 
 たまたま発見した個人作家の本を気に入ったファンが、100円~500円程度の著作を「おひねり」感覚で買い続けていくようなケースである。作品が爆発的ヒットを打たなくても、一定の読者がついて、本を出せば必ず数万円程度の、小遣い的利益を上げられる著者が増えるのではないかと思う。

 稼ぎの大小はともかくとして、継続的な収益を出すためには固定読者の存在が不可欠である。また、流れとして「儲けるためだけに書かれた本」は淘汰されるはずだ。Kindle本を買うような読者は、本当に本を読むのが好きな人が多い。そんな「目利き読者」に情報商材まがいの営利本は似合わないのである。

 逆に、出版社から「こんな本出しても、絶対売れない」と太鼓判を押されたような本こそ、イケるような潮流がKindleストアにはある。文章や内容もかなりアレな小説でも、いくらか売れているのがその証拠だ。私は小説の類は一切売れないだろう、と考えていたが、個人作家の小説を見ると、何冊か購入者がいて驚いた。(購入者レビューがついている。レビュー内容はたいていボロクソだが)

 クオリティ的にはまだまだ厳しいようだが、「売れる土壌」がやはりある。そして、Amazonの「1-Clickで今すぐ買う」ボタンの「ポチッとな」、には大きな販売力が秘められている。ハイレベルなKindle小説として話題を呼んだ「Gene Mapper (ジーン・マッパー)」くらいの筆力があれば、小説でもやっていける可能性は十分あるだろう。

 「小遣い程度の稼ぎ」で終わるか、それとも「食っていける稼ぎ」を得られるかは、あなたの創作意欲次第だ。1冊2冊では、到底「食っていける稼ぎ」を得るのは無理だが、良質の本を出版し続ければいつしかサラリー以上の収入を手にすることだってできる。

 ……そんな、ピーターパンな夢を、私は見ている。

 

(改訂版補足)おかげさまで毎月、回るお寿司を食べに行ける程度の印税をいただけるようになった。運良く本が目立った時は、諭吉君ともお目にかかれる。へへっ、読者様のおかげですだ。数字が私のモチベーションでごぜえます。ありがたや、ありがたや。

 

 

「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」第一章でした。

全四章ございますので、ぜひそちらもご覧ください。

 

 

 

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※試し読み版と内容は同じです。 「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」-第一章-

 

「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」-第二章-

 

「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」-第三章-

 

「Kindle出版で週末作家になる(改訂版)」-第四章-

※有料マガジン「電子書籍でセルフパブリッシングしたい方へ!」を購入した方は、全編読めます。


 

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